発売日
2020年5月
はじめに
ウォールバリア水性無機CRは、高意匠窯業系サイディングボードのデザイン性を損なうことなく、新築の美しさをよみがえらせます。
特長
超高耐候性・超高耐久性
強靭なシロキサン結合を形成する水系2液反応硬化形有機・無機ハイブリッド樹脂を使用した高耐久設計のクリヤー塗料です。
また、HALS(光安定剤)配合により既存塗膜から発生するOHラジカルによる樹脂劣化を抑制します。
高いUVカット機能
紫外線吸収剤配合により、塗膜の劣化原因とされるUV-A領域(315~400nm)の波長をほとんどカットします。
超低汚染性
3つのセルフクリーニング効果により優れた超低汚染性を発現します。
タックフリー硬化
2液硬化により強靭な塗膜を形成することで、塗膜の粘着が低減されベタつきません。- 帯電防止効果
塗膜表面に形成されたガラス質の親水層は空気中の水分子を呼び込み、静電気の発生を抑制し汚染物質を近寄らせません。 - フロートアップ硬化
雨水が親水性の塗膜表面に濡れ広がり、汚れを浮き上がらせ洗い流します。
付着性
有機と無機をナノオーダーで化学的に複合化させた樹脂は下地への浸透性に優れ、浸透後に反応硬化することで下地と強固に結合し、付着性に優れた塗膜を形成します。
防藻・防かび性
微生物(かび・藻など)の発生を防ぎ、美観を維持します。
クリヤー塗装の注意事項
クリヤー仕上げは下地の状態に影響を受けやすいため、下地の劣化が著しい場合は塗装を避けてください(判定方法「塗装上の注意事項」参照)。ヘアークラック等の無い、新築から10年程度での塗替えが目安です。
- 10年以上経過した窯業系サイディングボードや、耐候性の低い仕上げのサイディングボードの場合、劣化が進行し、基材内部から剥離する可能性がありますので、特に劣化の進んだ南面などで試験塗装を行い、付着性を確認してください。
- 既にクリヤーで塗替えを行っている物件の場合は、既存クリヤーと下地の層間で剥離する恐れがありますので、塗装を避けてください。
- 本製品は、本品2回塗り仕上げですので、他の下塗等は使用しないでください。
- 高圧水洗後は、必ず晴天下で1日以上乾燥させてください。
- 強靭なクリヤー塗膜を形成するため、繊細な硬化反応機構となっていますので、塗装条件をより厳格に管理してください。
- 塗膜の付着不良・白化の恐れがありますので、塗装中および最終養生期間中に、気温5℃以下、湿度85%以上にならない日を選んで塗装してください。気温5℃以上の場合でも、風が強い日は壁面の温度が低下する場合がありますので、ご注意下さい。また、北面など日当りの悪い箇所は、養生期間が長くなりますのでご注意ください。
- 長期貯蔵された硬化剤は使用しないでください。また、開缶後は速やかに使用してください。硬化不良の原因となります。特にウォールバリア水性無機CRの硬化剤は反応効果が低下しても硬化剤の状態に固まる等の変化がありませんので十分ご注意ください。
- 塗装中および塗膜の反応硬化中に、水分が塗膜に接触すると白化する恐れがありますので、水分の影響が予想される場合は、塗装を避けてください。反応硬化が進んでいる場合は、白化しても1~2週間程度で塗膜が元の透明に戻りますが、反応硬化初期に白化した塗膜は、元に戻らない場合がありますので、雨水・結露等、水分の影響を受けないよう十分ご注意ください。(特にウォールバリア水性無機CRはご注意ください)
- ローラー塗装の場合、つやむらを避けるため、ローラー運行は同じ方向で仕上げてください。
用途
建築物の内外壁
適用下地
窯業系サイディングボード各種等(但し、「ふっ素塗装サイディング」「無機塗装サイディング」の場合、予め試験塗装を行い、密着性を確認してから本塗装を行ってください。「光触媒サイディング」の場合、塗装を避けてください。塗膜が剥離しているなどサイディング材の表面が著しく劣化している場合は塗装を避けてください。)
商品体系
ウォールバリア水性無機CR : 15㎏セット(主剤14㎏ 硬化剤1㎏)
ウォールバリア水性無機CR 3分つや : 15㎏セット(主剤14㎏ 硬化剤1㎏)
可使時間
ウォールバリア水性無機CR
塗装上の注意事項
塗装の可否を判断するため、サイディングボードの劣化程度を以下の方法でご確認ください。
サイディングボードへカッターでクロスカット(×印の切り込み)を入れ、布ガムテープにて剥離の有無を確認。
・既存塗膜やクリヤー層の剥離がない → 塗装可能
・既存塗膜やクリヤー層の剥離がある → 塗装不可- 塗膜表面を自然乾燥させたサイディングボードへ透明なセロハンテープを貼って十分に圧着した後に剥がし、セロハンテープに付着した白亜(チョーキング)を黒の台紙の上で確認。